がんを治すための治療ではなく、痛みや苦痛症状を和らげるための治療を積極的に行います。
精神的な不安にも心を配り、患者さんだけではなく、ご家族のケアも行うところです。
その人らしい時間をご家族と過ごしていただけるよう、医師、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、ボランティア等がチームで患者さんやご家族を支援します。
患者さんやご家族の希望や、苦痛症状が緩和され症状が安定しているときは退院も可能です。
わたしたちは、心のつながりを大切にし、体や心の痛みを緩和します。
「緩和ケア」とは、身体的・精神的苦痛を取り除き、「その人らしく」生きられるように援助することです。患者様の身体症状の緩和はもちろん、つらい気持ちを傾聴し、少しでも心に寄り添う看護を提供できるよう日々努力しています。
私たちは、患者さんやご家族と共に笑い、泣き、悩み、医療従事者として何ができるのかを常に考え実践していきたいと考えています。
緩和ケア病棟の施設基準の看護配置7:1に基づいて看護師が勤務しております。
私たち病棟スタッフは、患者さんやご家族が穏やかな時間の中で、自分らしく過ごしていただけるようお手伝いいたします。明るく暖かい環境の中で少しでも患者さんやご家族の支えになれればと思います。
緩和ケア病棟の様々な相談の窓口として、患者様やご家族のお声に耳を傾けます。
ソーシャルワーカーは、日々を安心して過ごしていただけるように、社会福祉の立場から不安や心配事に対しての支援を行います。患者様だけでなくご家族の気持ちも大切に、ゆっくりとお話を伺いながら一緒に考え、少しでも解決出来るようお手伝いをさせていただきます。お気軽にお声かけください。
緩和ケア病棟では、痛みのコントロールが目的の一つとなります。その中で、薬剤が担う役割はとても重要となります。
痛みなどの苦痛を軽減するために患者様やご家族のお話を伺い、薬剤を安全に安心して使用するための情報提供をしていきたいと思います。些細なことでもお気軽にご相談ください。
食べる事は心と結びついており、喜びや嬉しさ、時には安心感も得られるものだと考えております。
そのため季節感を大切にして、患者様の“食べたい気持ち”を支えていけるような食事の提供に努めております。
緩和ケア病棟におけるリハビリとしては、ご希望に応じて、ベッド上でのストレッチやマッサージなどを行い、身体を動かせないことによって生じる痛みやだるさといった身体的苦痛の軽減を図ることを目的に介入させていただいています。
月2回傾聴ボランティアによるお茶会を開催しています。
傾聴ボランティアは患者さんの心に寄り添い、お一人お一人のお話しにしっかりと耳を傾けることを大切にしています。患者さんには気軽に自由にお話をしていただきながら、楽しく穏やかな時間をお過ごしいただきたいと思っています。
がんによる身体的・精神的な苦痛があり、緩和ケアが必要と判断されている方が対象となります。
患者さん、ご家族が入院を希望されていることも入院の条件となります。
食事内容は管理栄養士とも相談し病状や好み等、できるだけご要望にお応えできるようにしています。
差し入れも可能です。
また、ご本人に限り、適度な飲酒は許可しています。
その日の体調やご希望を伺い調整します。必要に応じて看護師や看護助手がお手伝いします。
ご家族の面会は24時間可能です。ただし、21時以降の面会は他の患者さんのご迷惑にならないようご配慮をお願いします。
ペットの面会も可能です。ご希望の際には、看護師へご相談ください。
現在、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、面会を制限しています。
新型コロナウイルス感染拡大防止対応のため面会の制限を継続しておりますが、2023年4月17日(月)よりより面会制限を一部緩和します。
なお新型コロナウイルス感染が再拡大した場合は、当院の判断で再度面会を制限させて頂く場合があります。
ご家族が付き添いを希望される場合は、病棟スタッフにご相談ください。
ご希望により付き添い食の準備や寝具の貸し出しも行います。
消灯時間は自由です。ただし、21時以降は他の患者さんのご迷惑にならないようご配慮をお願いいたします。
外出や外泊には主治医の許可と手続きが必要です。
建物内及び敷地内全て終日禁煙です。
通常使われている鎮痛薬のほか、医療用麻薬などを用いることで、ほとんどの痛みは取り除くことができます。
医療用麻薬は適切に使えば中毒になるということはありません。
食欲不振や全身倦怠感、呼吸困難、不眠など身体の症状、さらには精神的な症状にも対応いたします。薬剤だけに止まらず、さまざまな方法で患者さんの生活の質を上げるよう対応いたします。
告知されていることが望ましいですが、必ずしも必要条件ではありません。ただし、これからの生活を大切にしていただくためには、病名、病状について理解されていることが望ましいので、患者さんの求めに応じて病状の説明をいたします。
通院可能な患者さんは当院緩和ケア外来に通院していただきながらご自宅でお過ごしいただきます。なるべく自宅で過ごすことができるよう、訪問診療、訪問看護の紹介もいたします。
空いているお部屋がない場合があります。その際は一旦、一般病棟への入院となります。
その後お部屋が空き次第、緩和ケア病棟への転棟となります。
緊急入院の場合はまず一般病棟への入院となります。
状況に応じて、週に1〜2回程度の対応となります。その他、看護師と一緒に病棟内の歩行練習を行うこともできます。
患者さんとご家族の管理下でお願いしています。職員が代わって行うことはありませんのでご了承ください。
できる限りご希望に添えるよう努めさせていただきます。
また、病棟内にはキッチンを準備していますので、お好きなものを調理していただくことも可能です。差し入れも可能ですのでご相談ください。
有料の洗濯業者のご案内が可能です。病棟内にコインランドリーもありますが、患者さん、ご家族でのご利用をお願いしております。
緩和ケア病棟も一般病棟と同様に健康保険が適用されます。また高額療養費制度も利用できます。
ありますが台数が少ないため近隣のコインパーキングをご利用いただくこともあります。
とくに入院の基準はありません。ご本人が家での生活が難しくなってきたと感じたときにご連絡ください。
具体的には以下のような場合があります。
入院についてわからないことがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。
症状が安定しない場合や、入院での症状コントロールが必要な方は、長期で入院されている方もいらっしゃいます。
症状が安定し、通院治療や在宅緩和ケアが可能と判断された場合、通院のご案内をさせていただく場合もあります。
患者さんやご家族の方の希望があれば退院はできます。
また、痛みやその他の症状がコントロールされていれば退院をおすすめすることもあります。