乳がん検診など、乳腺外科でよくお受けする質問をまとめています。
乳がん検診は40歳以上の女性に対して2年に1回です。
もしも検診を受けた次の日に乳がんが発生してしまったら・・・
「そこから2年間も放っておいて大丈夫なのか?」と思われるでしょうが、乳がんは2年間治療をしなくても早期がんのままであることが多いです。
過去の統計からもそれほど増殖が遅い ”がん” だということが分かっています。
具体的な検診間隔に関しては、担当医が適切な期間を一緒に相談して決めますので、ご安心ください。
ただし、これは「毎月1回の自己検診」を行っていただいていることが前提です。
時折メディアでも話題になりますが、乳がんの中には増殖の速い乳がんも稀に隠れています。月に1回、お風呂で自分で乳房を触ってみて、しこりがないかチェックしてください。しこりがあるかもと思ったら、次の検診を待たずに直ちに受診してください。
乳癌の予防に対しては、欧米にてホルモン剤、ビタミン剤を使った臨床研究が行われていますが、この結論がでるには時間がかかります。今のところ何もありません。「食べ物で食べてはいけないものがありますか?」とよく聞かれますが、乳癌のリスクを高めないことで、あえて予防できるものとしては肥満があげられます。
中年の肥満は他の生活習慣病にも影響します。
A. マンモグラフィの有効性は世界的にも証明されています。
日本では40歳から、欧米では50歳から、2年毎にマンモグラフィ検診を受けている女性と受けていない女性を比較した場合に、仮に乳がんになってしまったとしても前者の方が早期にがんを発見でき、適切な治療を行うことで乳がんによる死亡を防げる割合が大きいということが分かっています。
エコー(超音波)に関しては検診におけるこの有効性がまだ証明されていません。